会員サイト構築のポイント

2022.06.07

会員サイトとは?メリット・デメリットと構築時のポイント

近年、利用登録をして会員となったユーザーにのみ特別なサービスを提供する、会員サイトが非常に多いです。

これだけ会員サイトが増えている理由としては、サイトを会員制とすることで、サイト運営側と会員の双方に多くのメリットがあるためといえます。

では、会員サイトとは具体的にどのようなもので、構築するにはどうすればよいのか、またそのメリット・デメリットとあわせて解説いたします。

会員サイトとは

会員サイトとは、ユーザーに利用登録をしてもらい、その登録した会員にのみ限定コンテンツを提供するサイトです。

会員サイトには、会員のみ閲覧できるクローズドサイト、会員登録していなくても閲覧できる代わりに、会員のみ追加サービスや特典を得られるセミクローズドサイトがあります。

会員制にすることでサイト運営側と会員の関係性を強化しやすく、商品やサービスの販売促進、ユーザーサポートの提供などあらゆる面で役立ちます。

会員サイトに必要な機能

会員サイトを構築するうえで、会員側と運営側でつぎのような機能が必要になります。

会員側に必要な機能

会員登録フォーム 氏名や住所、メールアドレスなどの情報を入力して送信できるフォーム
ログイン・ログアウト 会員としてサイトを利用できるようにするには、ログインやログアウトができる機能は必須
マイページ 会員が登録情報やステータスを照会できるほか、情報の変更や退会の申請をおこなえるページ
カート、購入履歴 商品の販売をおこなうサイトの場合、カートや購入履歴、お気に入り商品などを確認できるページ
検索機能 欲しい商品やサービス、過去の記事やサイト内の情報を調べる機能
お知らせ機能 マイページやログイン後の画面に最新情報などを表示する機能
コミュニティ機能 会員専用SNSや友だち登録、グループ作成などの機能

運営側に必要な機能

管理画面 会員一覧と登録されている個人情報の一覧、また情報の変更や新規追加、削除する機能
メール配信 会員全員、もしくは一部の会員にメールマガジンを一斉送信する機能
問い合わせ管理 お問い合わせフォームから送信された内容を確認し、対応・未対応をチェックできる機能
コンテンツ投稿 会員向けメディアの記事や画像、動画の投稿や、最新情報の更新をおこなう機能
セキュリティ機能 不正アクセス防止機能やファイアウォールなど、サイバー攻撃を防ぐ機能

会員サイトのメリット

では、会員サイトを運営するメリットにはどのようなものがあるのか解説いたします。


関係性を深められる


顧客との関係性は、突如縮まるものではありません。複数回、接触を重ねていくことでいちユーザーからライトユーザーに、やがてファンとなってもらえるものです。

そのためにも、ユーザーをサイトにアクセスした不特定の一人ではなく、会員登録してもらい、「会員の◯◯さん」と呼びかけ、特別感を演出するのがその第一歩になります。

マイページに表示する情報や配信するメールマガジンも、その人の趣味や購入履歴、属性情報から最適なものを選ぶことで、顧客側も自分を分かってくれていると感じられます。

このように、会員との関係性が深めていくことで、強烈なファンとなってもらえば、継続的なサービスの利用や商品の購入につなげられます。

  

限定コンテンツを提供できる


会員サイトでは、会員だけに限定コンテンツや限定特典などを提供できるため、これにより会員である価値を感じてもらえます。当然、退会すると閲覧や利用ができません。

とくに、ほかにはない独自のコンテンツであれば、「ここでしか見られない」という希少価値として、会員を継続する理由にもなります。

  

継続率を高められる


通常のサイトの場合、ユーザーが一度アクセスしただけで、もう訪問しなくなってしまうことも珍しくありません。

しかし、会員登録をしてもらえば、限定コンテンツを公開したり、メールマガジンでオトクな情報や割引クーポンなどを配信したりすれば、さらなる利用を促すことも可能です。

このように会員限定の魅力的なサービスを提供し続けていれば、会員でいることに価値を感じ、継続率を高められます。

会員サイトのデメリット

つづいて、会員サイトを運営、構築するうえでデメリットといえる部分についても解説いたします。

定期的なサービス提供


会員として継続的にサイトを利用してもらうには、定期的に新しいサービスやコンテンツを提供し続け、飽きさせない工夫が必要になります。

会員向けの限定的な情報や特典などを用意し続けなくてはならないという点では、通常のサイト運営よりコストがかかる可能性があります。

  

専門知識が必要


会員サイトを構築するには、サイト制作に必要なHTMLやCSS、といったWebデザインやコーディングの知識のほか、会員機能の構築などさらに複雑な専門知識が求められます。

商品やサービスの販売や決済の機能をもたせるECサイトを構築する場合、また異なる専門知識が必要な場合もあります。

自社で対応が難しい場合、会員サイトをつくれるサービスを利用したり、制作会社に依頼したりもできますが、その場合は当然ながら料金も発生します。

会員サイトを構築する際のポイント

会員サイトを構築するにあたり、なにを考慮して、どのような手順でおこなえばよいか、そのポイントについてもご紹介いたします。

目的を明確にする


また、コンテンツの販売や物販をおこないたいだけであれば、これも会員制にせずとも、ショップ構築サービスなどでサイトを制作したほうが手間がかかりません。

ユーザーとの関係性を深めたいとか、限定コンテンツを配信したいといった、会員サイトでしか実現できない目的の場合に構築を検討し、目的達成にはどの機能が必要か、と検討していくのがよいでしょう。

また、サイトを会員制にすることでユーザーの利便性が低下しないか、という部分についても検討が必要です。

  

運用手順の整備


会員サイトの運用には誰を担当者とするのか、そしてその担当者がどのような手順で運用していけばよいのか、という部分を整備することも必要不可欠です。

会員管理システムを導入するのであれば、搭載されている業務効率化・自動化の機能や、マーケティング機能などを最大限活用できるようにしておきたいものです。

担当者が複数人の場合、メンバーそれぞれが分かりやすい操作方法を設定し、データの活用方法やデータ更新の手順などもマニュアル化しておきましょう。

  

求める機能の精査


サイト内の機能を多く搭載するほど、構築の手間や費用などのコストがかかります。また、せっかくコストをかけて搭載した機能が使われなければムダになってしまいます。

そのため、会員サイトを構築する目的を達成でき、また会員が問題なくサイトを利用できる状態とするにはどのような機能が必要か、精査する必要があります。

まずは必要最小限の機能だけを設置し、会員数の増加や方針の変更があった場合に機能を追加するようにしてもよいでしょう。

  

セキュリティ対策


会員サイトの管理画面では、会員全員の個人情報を閲覧できます。とくにECサイトではネットバンキングやクレジットカードの情報などの重要情報も保管することになります。

万が一、このような部分にサイバー攻撃を受けてしまうと、個人情報の漏えいだけでなく、情報悪用による金銭被害といった大問題に発展しかねません。

それを防ぐために、たとえば通信の暗号化、複数回ログインに失敗するとロックがかかる機能、ログの監視といったセキュリティ対策も必須になるでしょう。

まとめ

このように、会員サイトとは利用登録したユーザーだけが閲覧できるコンテンツの公開、会員特典の付与など、会員登録した相手に限定的なサービスを提供するビジネスです。

たしかに、会員サイトを稼働させるには運営面での定期的なサービス提供や、構築面で専門知識が求められるなどネックとなる部分はあります。

しかし、会員制にすることでユーザーとの関係性を深められ、また会員限定のコンテンツや特典を付与することで、サイトの利用頻度を増やせる、という部分は魅力です。

会員サイトの構築にあたって、どうしたらよいか分からない場合は専門家に相談したり、簡単に会員サイトの構築ができるツールを導入したりするのもよいかもしれません。

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